下川裕治・篠原 章「沖縄ナンクル読本」(講談社文庫)

2006年7月13日木曜日

下川裕治

t f B! P L

 沖縄病患者による、軽症から重症までの沖縄病患者のための、沖縄の本、といっていいのかな。

下川裕治さんは、「タイ病」か「カンボジア病」かと思っていたが、どうも「南国病」らしい。

下川裕治さんや篠原 章さんなどの沖縄もこよなく愛する人たちによるアンソロジーである。

構成は

第1章 沖縄ミステリーワールド

第2章 沖縄暮らし

第3章 オバァという宇宙

第4章 那覇・コザ二都物語

第5章 島酒に酔いしれる

第6章 沖縄B級料理指南&大衆食堂の考察

第7章 音の島、歌の島

第8章 私的ウチナーグチ辞典

第9章 沖縄~昨日・今日・明日

の9章立て。

このほかにも、あれこれとPhotoやTipsのようなものは、散りばめられているので、沖縄好きにはたまらないんだろうなーと思う。

残念ながら、私の場合、沖縄は十数年前に一回行ったことがあるだけで、沖縄病患者とは言い難い。

しかも、その時も雨男の才能を十分に発揮して、沖縄民族村の見物をしていた最中に大雨。

それでも構わずにハブとマングースの闘いを見ている最中に後ろの土が崩れ落ちてきて、連れが階段席を転げ落ちてハブにぶつかりそうになる。

どうにか、出口に着いたら、外はごうごうと水が流れていて、レンタカーが冠水の危機・・・といった具合であった。

でもまあ、ソーキそばとかラフテーとか泡盛とか、しっかり食していたのだから、「沖縄嫌い」というわけではない。むしろ、ほのかに「沖縄」の恋心を寄せるってな風情かな。

でも、周りを見ても「沖縄嫌い」っていうのは、あんまり見かけないような気がして、ここらが「沖縄」の徳のなせる業なのだろう。


で、この本でも、「オバァという宇宙」と「沖縄B級料理指南&大衆食堂の考察」のあたりが、一番の好み。

「オバァという宇宙」にでてくる「オバァ酒場」というのは60歳から70歳にかけてのホステスさんが大半を占め、妙に値段が安く、客と店の人との距離がとんでもなく近く・・・とにかく「オバァ」の経営するスナックやバーである。

まあ、こうした店も本土にもいくつかあるが、どうも、沖縄では「あちこちに、うようよと存在」しているらしいのである。

で、どうもこの傾向、沖縄だけではないらしい。沖縄から韓国、台湾、中国に広がる大オバァ・エリアが存在しているらしいのである。

うーむ、なんか怖いな・・・

といったところで、話を変えて「沖縄B級グルメ・・・」

ここに出てくるB級ぶりはいいなー。

いわくポーク玉子トースト・ハワイおじさん風、豚肉フェジョアーダから始まり、500円で腹一杯食べられる食堂での

丼飯にフライドチキンと野菜炒めののった「親子丼」

皿の御飯に野菜炒めののった「チャンポン」、しかもその高さが半端ではない

なんだかよくわからない「焼き肉炒め」

刺身と卵焼きのついた「そーめん定食」と刺身と御飯とスープまでついてくる「そーめんチャンプルー定食」

といった大衆料理の数々

そして極めつけは、「サッポロ一番みそラーメン」や「チャルメラ」「チキンラーメン」など豊富な種類の中から選べる「インスタントラーメン」というメニュー

トンでもチキンでもなく中身がなくて、カツでフライの「カツフライ」

うーむ、沖縄は底が深い・・・。

てな感じで、まるごと一冊、「沖縄」が楽しめてしまう旅本である。

この本の後遺症は、「沖縄」に行きたくなってしまうことかな・・・

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日本の人口最少県の住人。なりわいは行政書士。読書好き、ガジェット好きの昭和人です。

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