北村鮭彦「おもしろ大江戸生活百科」「お江戸吉原ものしり帖」(新潮文庫)

2005年12月25日日曜日

歴史

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 北村鮭彦「おもしろ大江戸生活百科」(新潮文庫)

  (平成16年10月1日初刷。定価476円+税)


江戸のお武家の暮らしから吉原まで、江戸常識満載である。

時代小説や時代劇好きの人は、全編通じて楽しく読めると思う。ただし、あまり続けて一度に読むと薬味だけを続けて食べているような感じに襲われるので、少しずつ、楽しむのがオススメ


ちょっと、中を紹介すると


三百石以上の旗本の門には門番所がついていて門番がいるが、二百石になると門はあるが門番はいない。門に並んだ通用口の片扉に鎖がつけてあって、その先に徳利がぶらさがっている。これに石でもいれて釣り合いをとり、押せば扉が開くし、入ってしまえば自然に閉まるようになっていた。徳利が門番をしていたわけで「徳利門番」といった(門構えで格式がきまる)


元来、仇討は親族のうち、目上の者の敵に対して行うもので、子の仇を父が、あるいは弟の仇を兄が討つことは許されない。

また敵の動静を探るために、敵の家の下僕として住み込んで、すきを見て討つ、などは許されない。いったん主取りをした家来が主人を討つということは、たとえ「仇討ち」であってもその前に「主殺し」という大罪がつく(友人の仇討はでしゃばり)


ちょっと以外だったのは


江戸の湯屋はたびたびの禁令にもかかわらず入れ込み(混浴)が多かった。江戸の女性は勇敢なもので、かなりの身代の町屋の娘も下級武士の娘も、毎日見かける男の身体にはさして興味も示さず入浴した(混浴も平気な江戸の娘)、という話


(ただ、杉浦日向子さんの本では、若い娘が湯屋に入るときは回りをおっかさんやら近所のカミさんで固めてあって、近くの男が目をやったりちょっとでも変なそぶりをしようとすると冷水を浴びせられたり、とんでもない目にあったそうだから、江戸の娘は平気だったというよりも別の形でガード措置がされていた、ということか。)


そのほかに、江戸っ子の条件には職人であって、日傭取りであることがあって、宵越しの銭はもちたくても持てない貧乏人であることを意味したから、堅い商人は、江戸っ子と呼ばれることを大変嫌がった(江戸っ子は自慢にならない)


などなど面白い話がかなり詰まったオススメの江戸情報本です。


北村鮭彦「お江戸吉原ものしり帖」(新潮文庫)

お題は、江戸文化の華 遊郭 である。おまけに品川とか深川とかじゃなく

江戸の粋を集めた「吉原」である。

といったところで、変な艶話を期待されると困る。江戸の吉原の知識本である。

例えば、吉原の遊女の定年は27歳で、ピチピチギャルばかり。

そのせいか、やっぱりモテルのは若いいい男だったとか、

吉原の紋日(なんか適当な記念日で、この日は花魁に着物を贈ったり、ご祝儀が必要だったり(おまけに花魁だけでなく、遣手婆とかを含めて)馴染み客には結構な物入りだったから遊ぶのも大変だったとか、

深川の芸者は鶴吉とか男名をつける、これは源氏名でなく、権兵衛名というといったことだったり・・・

何に役立つわけでもないが、江戸 吉原の知識が満載の本である。

中でも、一度、馴染みになった(馴染みになるにも、店に3回以上通わないといけなかったらしい。おまけに1回揚がると15両、月収の3倍ぐらいが必要だったらしい)花魁と別れようと思ったら、「切れ状」といったものを渡して正式に分かれないといけない。そうせずに、適当に浮気すると別れた花魁やその若い衆などからよってたかっていじめられたということ記憶に残る。

浮気な男は復讐されるのだ。

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日本の人口最少県の住人。なりわいは行政書士。読書好き、ガジェット好きの昭和人です。

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